宅建講座でアガルートとユーキャンを比較する前に押さえたい前提
宅地建物取引士(宅建士)試験は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構が実施する国家試験で、2024年度の受験申込者数は約30万人、合格率は例年15〜17%台で推移しています(出典:不動産適正取引推進機構 公表資料)。独学合格者も一定数いる一方で、出題範囲の広さと法改正への対応負担から、通信講座を選ぶ受験者が増えているのが実情です。
本記事は、編集部が両社の公式サイト・パンフレット・受講規約・公表合格率データを横断調査し、客観情報のみで比較したレポートです。個人の体験談ではなく、公式に開示された情報に基づいて「どちらが自分に合うか」を判断できるように整理しました。
比較する2講座の基本情報
アガルートアカデミーは、2015年設立の比較的新しい資格スクールで、法律系資格を中心にオンライン特化型の講座を展開しています。一方、ユーキャンは1954年創業の通信教育大手で、宅建講座は累計受講者数100万人超を公表する老舗ブランドです。両社は教材設計・受講料・サポート体制すべてが大きく異なるため、合う合わないの差が出やすい組み合わせです。
合格率で比較:アガルート vs ユーキャン
合格率は通信講座を選ぶうえで最も注目される指標ですが、各社が公表する数字は集計方法が異なるため、単純比較には注意が必要です。以下は2024年度試験における各社公表値の整理です。
| 項目 | アガルート | ユーキャン |
|---|---|---|
| 2024年度合格率(公表値) | 64.8%(受講生対象) | 非公表 |
| 全国平均合格率 | 18.6%(不動産適正取引推進機構 2024年度) | |
| 合格率の集計対象 | アンケート回答者ベース | 非公表(過去合格者数のみ実績公開) |
| 合格者数の推移開示 | あり(年度ごと公表) | 累計合格者数20,000名超 |
アガルートは合格率を年度ごとに数値で開示している点が特徴です。ただし「アンケートに回答した受講生」を母数とするため、全受講生を母数とした実合格率とは異なる可能性があります。ユーキャンは合格率は非公表ですが、累計合格者数20,000名超という実績数値を開示しています。受験者全体の合格率(18.6%)と比較してどちらの講座のほうが上振れしているかは、開示方法が違うため断定できません。
合格率の数字をどう読むべきか
「合格率64.8%」という数字だけを見ると魅力的に映りますが、実際の合格再現性を判断するには、母数の取り方・カウント条件・継続率などを併せて確認する必要があります。アガルート公式サイトでは集計条件が明記されているため、その条件に納得できるかを基準に判断するのが妥当です。
費用で比較:受講料の差は約3倍
受講料は両社で大きな開きがあります。2026年5月時点の公式サイト掲載価格を比較します。
| 講座名 | 受講料(税込) | 標準学習期間 | 合格特典 |
|---|---|---|---|
| アガルート 入門総合カリキュラム(フル) | 71,280円 | 約8ヶ月 | 合格時お祝い金 または 全額返金 |
| アガルート 演習総合カリキュラム | 87,780円 | 約8ヶ月 | 合格時お祝い金 または 全額返金 |
| ユーキャン 宅建士講座 | 63,000円 | 6ヶ月 | なし |
金額だけ見るとユーキャンが最安ですが、アガルートの全額返金制度が適用されると実質負担0円になる可能性があります。一方で「合格時にインタビュー出演などの条件」が付くため、無条件返金ではない点には注意が必要です(出典:アガルート公式 合格特典規約)。
支払い方法と分割対応
両社ともクレジットカード分割払い、教育ローン分割に対応しています。ユーキャンは月々3,980円×16回の分割例を公式に提示しており、初期負担を抑えたい受講者向けの導線が明確です。アガルートは公式サイト上で分割可否のシミュレーターを提供しており、最大36回までの分割例が確認できます。
教材で比較:紙テキスト派かデジタル派か
教材設計は両社の最大の違いが出るポイントです。
アガルートの教材
- フルカラーテキスト+オンライン講義動画(合計約180時間)
- マルチデバイス対応(PC・スマホ・タブレット)で視聴速度0.5〜3.0倍まで調整可
- 講師は元LECや大手予備校出身の専任体制
- テキストは図解多めだが、文字情報量も多めで読み込み型
ユーキャンの教材
- 紙メインテキスト4冊+ガイドブック+過去問題集
- 動画講義は「学びオンラインプラス」で約10時間(動画は補助的位置付け)
- 図解・イラスト・余白を多めに取った可読性重視のレイアウト
- 添削指導が標準で付属(全7回)
動画中心で短時間に詰め込みたい人はアガルート、紙テキストでじっくり読み込み・添削で進捗確認したい人はユーキャンが向きます。
サポート体制で比較
| 項目 | アガルート | ユーキャン |
|---|---|---|
| 質問回数 | Facebookグループで無制限(カリキュラムにより制限あり) | 1日3回まで(メール) |
| 添削回数 | カリキュラムによる | 標準7回 |
| 学習スケジュール管理 | マイページで進捗管理 | 標準学習スケジュール表+達成チェック |
| 受講期間延長 | 翌年度試験まで視聴可(条件あり) | 試験月末まで標準対応 |
「ユーキャンで落ちた」「アガルートの評判」周辺の検索意図を整理
「宅建 ユーキャン 落ちた」が多い理由
ユーキャン受講経験者の不合格報告がネット上に多いのは、単に受講者総数が大きいためで、合格率自体が低いことを示すものではありません。受験者全体の合格率が18.6%である以上、どの講座でも8割前後は不合格になる前提があります(出典:不動産適正取引推進機構 2024年度)。落ちた理由として頻出するのは「過去問演習量の不足」「直前期の答練を独自に追加しなかった」など、教材選定よりも学習量・演習量の問題が中心です。
「アガルート 評判」周辺の傾向
アガルートに関しては「講義時間が長くて消化しきれない」「テキストの情報密度が高い」という声が一定数あります。逆に「論点を深く理解できる」という肯定的評価も多く、学習スタイルの相性で評価が分かれる傾向があります。
選び方の判断軸:4つのチェックポイント
- 学習時間の取れる量:1日2時間以上確保できるならアガルート、1日1時間程度ならユーキャンの設計が合いやすい
- 動画 vs 紙の好み:通勤・スキマ時間活用ならアガルート、机に向かう派ならユーキャン
- 費用の捉え方:合格特典に賭けて返金狙いならアガルート、初期費用を抑えて完走ならユーキャン
- 添削の必要性:自分の答案を添削してもらいたいならユーキャン優位
FAQ:宅建講座アガルート vs ユーキャンのよくある質問
Q1. アガルートとユーキャン、初学者にはどちらが向いていますか?
初学者で動画中心に学びたい人はアガルート、紙テキストで体系立てて学びたい人はユーキャンが向きます。両社とも初学者向けカリキュラムを提供しており、教材の前提知識は不要な設計です。
Q2. アガルートの「全額返金制度」は本当に返金されますか?
合格者インタビューへの協力など条件を満たした場合に返金される仕組みで、無条件返金ではありません。返金条件はアガルート公式サイトの合格特典規約で開示されています。
Q3. ユーキャンで宅建に合格した人はどれくらいいますか?
ユーキャンは累計合格者数20,000名超を公式に公表していますが、年度別合格率は非公表です。全国の宅建合格者の母数(年間4〜5万人)から考えると、毎年一定割合の合格者を輩出している計算になります。
Q4. 仕事をしながらでも合格できますか?
宅建試験の標準学習時間は300〜400時間と言われ、社会人でも半年〜1年で到達可能な水準です。両社とも社会人受講者を想定したカリキュラム設計になっています。
Q5. 法改正への対応はどちらが手厚いですか?
両社とも年度版テキスト・直前対策で法改正に対応しています。アガルートは法改正解説動画を別途配信、ユーキャンは法改正情報のガイドブックを年度ごとに更新しています。
Q6. 合格までに必要な追加教材はありますか?
両社とも基本カリキュラムで合格水準には到達できる設計ですが、直前期の予想模試や答練を市販で追加する受講者も一定数います。これは講座の質ではなく、宅建試験の出題傾向(過去問演習量が合否を分ける)による一般的な傾向です。
まとめ:どちらを選ぶべきか
動画講義中心で短期集中・合格特典狙いならアガルート、紙テキスト中心で添削サポートも欲しいならユーキャンが第一候補になります。受講料・教材スタイル・合格特典の3点で大きく性格が異なるため、「どちらが優れているか」ではなく「自分の学習スタイルに合うか」で判断するのが現実的です。
比較対象の公式サイトを確認する
本記事で比較した両講座の最新情報・キャンペーン・受講料は、必ず公式サイトで最終確認してください。
※本記事は編集部が両社公式サイト・公表資料・不動産適正取引推進機構の試験データを基に2026年5月時点で調査・比較した内容です。受講料・カリキュラムは変更される可能性があるため、申込前に公式サイトをご確認ください。

コメント